首ヨガごろん™報告(達郎)

お客様の声

人間が不意に大きな音を聞いた場合は肩をすくめて首を守る姿勢をとる。本能的に首を守ろうとするからだ。そして、不安・危険を感じた場合は無意識のうちに交感神経が優位になり筋肉は緊張する。首の筋肉は環境に敏感に反応するので、安心が保障された場所でないと首の筋肉はゆるまない。首ヨガごろん™は自宅にて一人で行うので、首の筋肉をゆるめるには適している。

1ヵ月目の変化

首ヨガごろん™で最初のターゲットになる筋肉は、首と頭蓋骨をつなぐ筋肉になる。具体的には、背中側のうなじの部分と耳の後ろの部分だ(右図の黄色)。
普段の生活ではこの筋肉の存在は意識していないが、この筋肉は固まっている。そして、この筋肉をゆるませるのは難しい。私はこの首の筋肉を柔らかくするために10年以上かけて様々な方法を試してきたが、首ヨガごろん™の効果は素晴らしかった。

この首と頭蓋骨をつなぐ筋肉は10分程度「首ヨガごろん™」をするとコリがほぐれる。首ヨガごろん™の効果を日記で確認したところ、最初の3日間に関する記述が無かったが、4日目に書かれた日記を読むと「肩こりの根っこは、やはり首だった。」、「首の筋肉を伸ばすと、肩の痛みとコリが消えていくのがわかる。」とあった。少なくとも4日目には肩こり解消の確かな手応えを感じていた。

具体的には肩甲骨に乗っている棘下筋(きょくかきん、図参照)の緊張がゆるんだ。そして、1ヶ月後に首と頭蓋骨の間を手で触って確認したところ、以前は筋張って硬かった筋肉がふっくらしていた。「首ヨガごろん™」は1つの筋肉に対して10分間を目安に行い、1日に3つ前後の筋肉を伸ばす。週に5日は30~60分行い、週に2日は120~180分行うと効果が実感できる。受講者にこの説明をすると、“多忙な現代人が、こんなに時間があるわけない”という反応が返ってくる。しかし、受講後1~2週間に話を聞くと「肩の調子が良くなるから時間が無くて行ってしまう」という感じに変化することが多い。加えて、首ヨガごろん™はTVを見ながらでも、スマホを操作しながらでも出来る。

首ヨガごろん™を行うことで、首の筋肉のゆるみが肩の筋肉にも伝わり、肩の痛み・凝りがスッと消えていくのを感じる。重度の肩こりに悩む人は、この感覚には驚かされる。耐えるしか方法がなかった痛みや凝りが、今後は自分で取り除くことが出来るようになるのだ。

2ヵ月目の変化

この頃には、首の周囲の筋肉がターゲットとなってくる。ターゲットとなる筋肉は自分で選んでいる訳ではない。首ヨガごろん™の方法では肉体の表面に近い筋肉から順に柔らかくなっていく。肉体表面の筋肉がやわらかくなったら、その次は身体の内側の筋肉にターゲットが移っていく。
2ヵ月目の日記を読み返すと、「肩こりが良くなってきている。精神状態にも変化が起こりつつある。恐れが小さくなり、自分でコントロールできている。やはり、首と肩は恐れを貯めこむ性質があるようだ。」、「休みは首ヨガごろん™ばかりしていたので肩が軽い」、「首ヨガごろん™をしていると、恐怖や不安が薄らいでいる気がする」と書き残してあった。個人の感想なので一般性があるかどうか分からないが、首ヨガごろんを行って2ヵ月目には精神的な圧迫感や生きることの苦しさが減っていた。常に肩の痛みとハリを感じて生きており、その辛い状態から解放されつつあったので精神的にも楽になっていた。

この「痛み・こり」を感じる筋肉に注意を払って生活するようになると面白い事が分かってくる。会社に行って緊張感のある空気を吸うと、筋肉は自分の意識とは関係なく「キュッ」と収縮し始め、意識に「痛み・こり」を感じさせる。我々は自分の身体を自分の意識でコントロールできると思い込みがちだ。しかし、我々の意識から独立して機能している部分がある。不随意筋(ふずいいきん)と呼ばれる筋肉や自律神経(じりつしんけい)と呼ばれる神経である。不随意筋は心臓や血管、胃や腸など内臓系に存在しており意識によって動かすことはできない。自律神経は身を置いた環境で決まり自動的に調整が行われる。自律神経は2つの状態を行き来する。緊張してる状態(交感神経優位)かリラックスしている状態(副交感神経優位)かのいずれかだ。その結果、心拍数が変化したり、汗をかいたり、筋肉が緊張したりゆるんだりしている。

肩こりには自律神経の働きが影響している。会社に行って緊張すると交感神経優位の状態になる。すると体内でカテコールアミンの濃度が上昇して筋肉を収縮させる。この為に会社に行くだけで肩がこり始めるのだ。精神の緊張と筋肉の緊張とは連動している。自律神経が交感神経優位(リラックス状態)になると、筋肉がゆるむので肩こりが楽になる。私が試して特に効果があったものは、「ヨガ、呼吸法、自然の中にいる」の3つだが自然の中にいるは特にお勧めしたい。海でも川でも森でも人工物が少なく自然が多い場所ならどこでもよい。自然の音を聞き、景色を眺めると筋肉がリラックスする。

3ヵ月目の変化

肩こりの根っこの部分が残っていても良い場合には、肩こり解消は3ヵ月で完了したと言える。
2ヵ月目が過ぎた頃、既に肩こりの痛みやコリはかなり改善されていた。日常の生活において痛みに耐える感覚というのは無くなっていた。非常に忙しい日や緊張しっぱなしの日は肩が痛くなるが、家に帰って首ヨガごろん™を行なうと以前のように回復する。更に、筋肉が柔らかくなっているので、伸ばすとすぐに伸びるように変化している。固まっていた筋肉がゆるんだからだ。
この3ヵ月で一番の収穫は、肩こりを自分の力で解消する事が出来るという自信を得たことだろう。肩の痛みを感じても、対処する方法を身に着けているので、肩こりの痛みやコリはもはや恐ろしい事ではなくなっていた。自宅で首ヨガごろん™を行えば痛みが消えるのだ。
ここで2つの選択肢からどちらかを選ぶこととなる。1つ目は、肩こり解消の技術を習得したので目的達成とし、今後は肩こりを感じた時のみ首ヨガごろん™を行う。2つ目は、肩こりの根っこの部分の解消を目指し、首ヨガごろん™を続ける。以上のどちらかを選択する必要がある。2つ目を選択する場合には首ヨガごろん™の性質が大きく変わってくるので説明させて頂きたい。これまでの3ヶ月間に関して、首ヨガごろんを行なった直後に痛みを感じることがあったが、翌日に持ち越す日は無かった。しかし、肩こりの根っこを解消しようとする場合は話が変わってくる。根っこの部分を解消するには、とても固くなって感覚を失った筋肉を柔らかくする必要があるが、これがとても痛い。

4~5ヵ月目の変化

4ヵ月目に入った頃、首の付け根の筋肉(頸板状筋(けいばんじょうきん)や頭板状筋(とうばんじょうきん) の下端) が痛み始めた。通の姿勢では痛みはないが、首を後ろに傾けると (空を見上げるor天井を見上げる姿勢)首すじに鋭い痛みが走った。
この筋肉は背中側の首すじにあるのだが、下端の鎖骨付近以外は感覚が無く、まるで麻酔をされているかのようだった。ぼんやりと筋肉があるのは分かるが、感覚がほとんど無い。今考えるとこの筋肉は全体が麻痺していたのだろう。10年以上も麻痺していた筋肉が首ヨガごろん™によって、「痛み」の感覚を取り戻し始めた。
一方、首や肩の深部の筋肉はこの様な感じになっている箇所がいくつかある。首ヨガごろん™は、このような感覚を失い固くなっている筋肉を正常な状態まで戻していく作業だ。時間がかかり、痛みやしびれも伴う。そして、ある時期には進展が感じられず「回復してないのでは?」と猜疑心に捕らわれる時もある。けれども、我慢強く続けると最後には首や肩の筋肉に感覚が戻り、 ふかふかで押しても痛くない筋肉に変化し、腕や首を子供の頃のように自由に動かす事が出来るようになる。

4~5ヵ月目は同じようにしても筋肉が伸びる感じはしなかった。筋肉は麻酔されたかのように無感覚であるが、 まるでタイヤのゴムの様に固くなっていて伸び縮みしない事がぼんやりと感じとれた。この筋肉は縮んでいる感じがした。強制的に縮まされている感じで、自分の意志で伸ばしてゆるめようとしても無理だった。筋肉自体の感覚は少しあり、強い力で抑えつけられているような不快感を伴っている。そして、引っ張ってもねじっても変化がなかった。毎日首ヨガごろん™をしていたが、この変化がない状態は2ヵ月間続いた。

首を左右に傾けると、首の筋肉の付け根の部分からゴリゴリという音や、パ

キパキという音が聞こえた。首の筋肉が柔らかくなる気配は無く、首すじの筋肉は固いままであった。私は電車通勤をしており片道45分程度の道のりだ。5ヶ月目の終わり頃から乗車中に首を後ろに傾けて首の付け根が痛くなる姿勢をとっていた。往復1時間半のうち30分以上は毎日痛みを感じ続けた。その理由はヨガの経験から来ている。固い筋肉をやわらかくする時は痛みを伴うからだ。そして、その痛みを何度も何度も繰り返さないと筋肉はやわらかくならない。
筋肉が健康な状態だと柔らかくてフカフカしている。ネコやウサギといった動物の筋肉を触ってみると分かるが、彼らがくつろいでいる時の筋肉はフカフカしている。

加えて、ヨガマスターと呼ばれる人たちの筋肉もリラックスしているときはフカフカしている。なお、ヨガマスター達に話を聞くとこの状態(肉体深部の固まっている筋肉をやわらかくする時期は大きな痛みが伴う)を一部の人は経験してしており、「ケガをしている様な痛みだった」との感想もあった。これらをまとめると、肩こりの根っこの部分を解消するには、痛みは避けて通れないと結論できる。

6ヵ月目の変化

6ヵ月目から、ヨガのポーズも取り入れていくこととした。パピーレスト(高)とプラミッド(小)が非常に効果的だった。これまではこれらのポーズは「自分には効果が無い」と考えていたが、それは私の筋肉が固くなりすぎていた為にポーズの効果が表れなかったからであった。

首ヨガごろん™を地道に行って来たことで、タイヤのゴムの様に固くなった筋肉が変化しており、ヨガのポーズに反応する下地が作られていたのだった。首ヨガごろん™は、目に見える変化が無くとも肉体を確実に変化させていた。
※「パピーレスト(高)」と「ピラミッド(小)」は肩甲骨内側の筋肉を伸ばすポーズです。
※陰ヨガのポーズである「パピーレスト」と「ピラミッド」をアレンジしました。

6ヵ月目の頃は首ヨガごろん™とヨガのポーズは1:1くらいの比率で行っていた。平日は30分ずつ行い、休日は2時間ずつ行った。
肩甲骨の内側を刺激していたのだが、一時的に腕が上がらなくなったことがあった。肉体は日々同じように見えていても、細胞レベル・分子レベルでは毎日作って壊してを繰り返している。皮膚や筋肉、骨など物質で出来ている部分は例外なく破壊と再生を繰り返している。筋肉が動くためには脳から電気信号が送られる必要があるが、それは神経を通して行われる。新しく神経系を作り変えるには科学的に48日間かかると言われており、首ヨガごろん™を行った事で新たな神経系が作られていた可能性がある。加えて、この頃には姿勢がとてもよくなっていた。筋肉が柔らかくなったせいで骨が本来の位置に戻ったのだろう。

8ヵ月目の変化

8ヶ月目の頃から、呼吸が深くなってきた。肩甲骨の裏側の筋肉が柔らかくなってきたので、肺の上部(背中側)が膨らんだり縮んだりする余裕が出来てきた為と思われる。ヨガでは呼吸と生命エネルギー(元気、気力、活力)は比例していると言われている。私はこれまで呼吸は出来るだけ大きくしようと心がけていたが、私の肩周辺の筋肉はガチガチに固まっていたので、呼吸は大きくならなかった。首ヨガごろん™を地道に続けてきた成果がここでも現れた。
この頃は、棘上筋や棘下筋、後斜角筋、中斜角筋の筋肉が痛み出した。呼吸を大きくすると伸びて痛むので、刺激を与え続ける為に出来る限り大きな呼吸を心掛けた。

肩こり解消の本質は固くなった筋肉を柔らかくする事にあり、それには繰り返し繰り返し肉体を刺激する必要がある。
ヨガは1回2回練習しても変化は起こらない。ヨガは日々継続して取り組む事で効果を発揮する。言い換えれば、人間の肉体はちょっと刺激を与えたくらいでは変化しない。
私はヨガを長年練習してきた。その経験から学んだ事は、固くなった筋肉を柔らかくするには長い期間、繰り返して伸ばす以外に方法が無いという事だった。

9ヵ月目の変化

9ヶ月目の頃は肩と首の筋肉はとても柔らかくなっていた。筋肉は硬いというイメージがあるが、健康になった筋肉は脂肪の様に柔らかくなる。これには自分でも大変驚いた。男性の体は硬いというイメージがあるが、。

人間の体は、床の上で眠ってしまった時に痛くなるものだと思っていた。そして私の人生の中で何度もそれを経験していた。ところが、この常識をひっくり返す出来事が起こった。首ヨガを始めてから9ヶ月目を過ぎた休日の事だった。休日の夕方、疲れていて床で寝てしまった事があった。目が覚め、「床で寝てた!」と気が付き、体が痛くなっていることを覚悟した。しかし、痛くない。体は痛くなっていない。不思議だ。おかしい。

よく考えてみると、床で寝てしまう行為というのは、実は首ヨガの行為と同じことだ。不健康な筋肉を伸ばすと痛みを感じるが、何度も何度も伸ばすと筋肉は健康になり、伸ばしても痛みを感じなくなる。

これを知ってから時々床で寝るようになった。0.5-1時間程度の仮眠に行うと、目覚めたときに筋肉も伸びて気持ちがいい。寝るときに枕は使わない。そして、手をバンザイの格好にして寝ると肩回りがストレッチされる。

首ヨガごろん™を終えた感想

ざっくりと言えば、人間は自分で経験した事以外は理解できない。そして、経験していない事は想像して補うが、実際には想像した事と経験した事では違っている事が多い。「首ヨガごろん™」は後者に入る。
肩こりの根っこの部分が消えてから始めて自分の体について分かった事がある。
私の肉体は知らないうちに筋肉が固まり、筋肉は感覚を失っていったのだった。日々僅かに変化している事というのは自覚できないものだ。肉体が不健康になっているとは認識していなかったが、健康な筋肉を取り戻してやっと気が付いた。

受講者の皆様へ

首ヨガごろん™は長いあいだ痛みのある状態が続きます。しかし、どうか忍耐強くあって下さい。忍耐強くあることで「痛みと共にある状態」が身に付きます。痛みは人間の成長にとっては養分のようなものです。古くから伝わるヨガのテキストにもそう書かれています。

現代人は「簡単!気軽!楽しい!」というインスタント文化に洗脳されてしまい本質を見る目を失いかけています。痛み・苦しみは人間を成長させます。肩こりになった事で、この人生で本当に経験したいことは何なのか、それを考えるチャンスが訪れたのかもしれません。